新聞やテレビや雑誌が、麻薬中毒者のことを「愛煙家」、
薬物摂取のことを「憩いのひととき」「オアシス」とか表現するたびに、
「ニコチンおたくは国策による薬害被害者」
という、正しい認識から遠ざかっていきます。
これは、福島原発事故の影響で、放射線を浴びてガンになった人に、
「そんなとこに住んでる方が悪いんでしょ」
「いやならどこか行くか、死んだら」
と言っているに等しい行為なのですが、ほとんどの人はそこに気づかず、
「個人の嗜好」
というところで思考停止していますね。
クビになってもやめられない、なんて、麻薬以外の何者でもないんですが。
大阪市で、市職員の勤務時間中の喫煙に対する厳罰化が進んでいる。
橋下徹市長の号令のもと、「隠れたばこ」を取り締まる査察チームも結成。
喫煙による停職処分は1年で50人にのぼり、依願退職に追い込まれた職員もいる。
「まるでたばこ狩りだ」。愛煙家の職員たちから悲鳴が上がる。
■大阪市、年50人停職
市役所周辺は「路上喫煙禁止地区」だ。市役所内にも喫煙スペースはない。
ぎりぎり禁止地区外にあたる遊歩道が愛煙家職員のオアシスになっている。
市が勤務時間中の喫煙を内規で禁じたのは昨年5月。
4月に市営地下鉄の駅長室で助役が喫煙して火災報知機が作動し、電車が遅れたことがきっかけだった。
激怒した橋下市長は「服務規律を厳格化する市長のメッセージを無視した。厳罰でいく」と表明。
交通局は助役を停職3カ月とし、それから「勤務時間中の喫煙は停職」が定着した。
「昔はトイレ休憩のついでに吸っていたのに」とぼやく50代の職員は、昼休みに吸えるだけ吸う。
人事室によると、例えば40代の職員が停職1カ月の懲戒処分を受けると、140万円以上の生涯賃金が減る。
村上龍一副市長は「たばこ1本100万円」と禁煙徹底を呼びかける。
(朝日新聞)