けっこう、いいところまで行ってる記事ですが、残念ですね。
タバコを「マニアックな嗜好」と思っているうちは、本当の問題は分かりません。
(たとえば、ハードSMとか、タトゥーとかを念頭に置いているのでしょう)
タバコは嗜好品ではなく、「思考停止品」。
吸いたくて吸っているのではなく、吸わずにいられないから吸っている。
すなわち「麻薬」なんです。
麻薬だからこそ、周りの人は「犯罪者のように」扱っているのですが、最大の問題は、それを「財務省」が売っている、という矛盾した状況にあるんですよ。
それがわからないうちは、先に進みませんね。
最後の方の「納税と権利」のくだりについては、猪瀬直樹と同レベルの馬鹿っぷりなので、突っ込むのはやめておきましょう。
【喫煙者は税率6割も負担する!納税の義務と権利のアンバランス】
2010年の“たばこ税”の急激な上昇や、近年の世界的な嫌煙機運の高まりから、日本でも嫌煙ムードは高まっています。
エチケットのない喫煙や健康被害を考えれば、嫌煙・禁煙は歓迎すべきことであり、否定する余地はありません。
筆者は喫煙をしない明確な嫌煙者です。
しかし、そんな筆者から見ても、嫌煙の主張や喫煙者が置かれている現状には、単純に愛煙・嫌煙では処理できないリスクが垣間見えてきます。
■男性喫煙者は50年で82%から32%へ
たばこ産業の「平成25年全国たばこ喫煙者率調査」によると、喫煙率は男性が32.2%、女性で10.5%。
日本の成人のおよそ5人に1人が喫煙者となり、少数派と言えるかもしれません。
昭和40年の調査によれば、男性82.3%、女性15.7%が喫煙者となっていますから、かつては男性は非喫煙者のほうがむしろ少数派であったことが分かります。
平均して成人の約半分は喫煙者だったわけです。
データから、日本の禁煙運動は着実に進んでおり、喫煙者はますます形見の狭い思いをすることになるかもしれません。
■煙草価格の64%が税金
煙草は税率が6割を超えている商品です。
例えば、1箱410円の国産煙草の税率は、国たばこ税・地方たばこ税・たばこ特別税・消費税を合計すると、264.40円となり、実に64.5%。
税率としては最も高い商品の一つです。
もちろん他の先進国に比べれば、日本はまだまだ煙草の価格や安い国になっているようですが、他の商品に比べて高いことは間違いありません。
■喫煙者は極めて高い税金を払っている
喫煙者とは喫煙という嗜好品を浪費するために、極めて高い税金を払っていると言えます。
煙草に限らず、マニアックな趣味や嗜好は、高額な経費がかかるものが少なくありません。
煙草もそのような嗜好の一つと考えることもできます。
高いお金を払うからこそ、自分の特別な嗜好を満たすことができる。
しかし、喫煙だけはなぜかそのようにはなっていません。
喫煙者が納税額に見合った“喫煙を楽しむ権利”を享受できているとは到底思えないからです。
■喫煙者の納税はサービスに反映されない
もちろん、多くの非喫煙者の健康に影響を及ぼさないように、喫煙者が不利益や負担を被ることはある程度やむを得ないことです。
それは他の特別な嗜好と同様です。
しかし現状を見れば、官民一体となって、喫煙者を犯罪者のごとく扱っているケースが散見されます。
エチケットある常識的な喫煙者も近年では増え、マナーや周囲に配慮した喫煙を楽しむ人は、現代の日本では決して少なくない、という現実も考慮されているようにも見えません。
冷静に考えると、これはおかしな話です。
■国のたばこ税収は1兆円を超える
喫煙は犯罪ではありません。
国策として禁煙をしたけば、麻薬のように違法化して取り締まれば良いのです。
現状では、喫煙者は国税だけでも1兆1,911億円(2011年度)という税収を誇る大事な納税者です。
大事にこそすれ、決して粗末に扱う対象ではないはずなのです。
むしろ税金を高く支払っている分だけ、福利厚生(喫煙者が周囲に迷惑をかける事無く、煙草を楽しむことができる環境整備)が施されてしかるべきです。
しかし、そうはなっていません。
納税や国家から課される義務に対して、それに見合った行政サービスを受けることができないということは、実は国民にとって非常に大きなリスクであることを忘れてはなりません。
煙草に関しては、健康議論ばかりに目がいってしまい軽視されがちですが、納税者の義務と権利アンバランスには注意が必要です。
愛煙・嫌煙とは別の次元で議論が残るのではないでしょうか。