禁煙マークが付いた僧帽にけさ。
「歩く禁煙マーク」となって、たばこの害を訴える。
とげぬき地蔵尊で有名な東京・巣鴨の高岩寺住職、来馬明規(くるまあきのり)さん(50)は循環器内科医でもある自身を「医僧」と言う。
「僧侶も医師も生死を扱う仕事。健康でより良く生きるために、たばこはやめるべきだ」と説き、年二十回は全国各地で講演を続けている。
三十一日は世界禁煙デー。 (奥野斐)
来馬さんが禁煙の啓発を始めたのは二〇〇五年、住職になってから。
年間八百万人の参拝者の健康を願い境内を全面禁煙にした。
寺の僧侶ら五十人のうち、喫煙していた十人も一年で全員たばこをやめた。
内科医の勤務経験があり、目の前でたばこを吸う人がどんどん亡くなっていく無力感を痛感した。
「喫煙は仏の道から外れる。受動喫煙は他人も傷つける」と言い切る。
いくら害を説いても、たばこは依存性があり、言葉で説得できないので、奇抜な格好を思いついた。
説得力を出すため、自動体外式除細動器(AED)を持ち歩き、喫煙者は心筋梗塞や脳卒中、動脈硬化のリスクが高まるとデータを挙げて説明。
「たばこをやめないと、AEDのお世話になりますよ」。真っ赤なAEDと変わったいでたちでユーモアを交えて語る。
日本は〇四年、たばこの規制に関する世界保健機関(WHO)枠組み条約を批准。
がんや生活習慣病予防から国全体で受動喫煙対策を進めている。
三年前には公共の場は原則的に全面禁煙にするべきだとの通知も出たが、喫煙所を撤廃した自治体は少ない。
来馬さんは「まずは身内から」と境内に禁煙を求めるのぼり旗や表示を掲示し、参拝者や露天商、お年寄りでにぎわう近くの巣鴨地蔵通商店街(豊島区)にまで禁煙を徹底。
反発もあったが、禁煙マーク入りのTシャツや法被、うちわを配り協力をあおいだ。
また、建て替えが進む豊島区庁舎の全面禁煙を求め署名を集めており、六月に区議会に署名を添えて陳情する。
来馬さんは「禁煙は愛。大事な人を守るためにもたばこはやめましょうよ」と呼び掛けた。
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<世界禁煙デー> 世界保健機関(WHO)が1989年に、毎年5月31日を禁煙推進の日として定めた。
WHOは、喫煙しないことが通常の社会習慣になることを目指し、各国が普及啓発をすると決議。
旧厚生省(現・厚生労働省)も、92年から世界禁煙デーに始まる1週間を「禁煙週間」と定め、毎年、禁煙や受動喫煙防止などの取り組みを呼び掛けている。
【ポイント解説】
①いくら害を説いても、たばこは依存性があり、言葉で説得できないので、奇抜な格好を思いついた。
奇抜な格好、というやり方は有効だとは思います。
が、伝える内容が「タバコは健康によくないですよ」では、従来の禁煙啓発と同じ。
「別に、そんなに健康にならなくてもいいよ」
という、古典的ニコチンおたくに届くかどうかは疑問です。
②日本は〇四年、たばこの規制に関する世界保健機関(WHO)枠組み条約を批准。がんや生活習慣病予防から国全体で受動喫煙対策を進めている。
この「国全体で進めている」というのはウソですね。
厚生労働省や環境省は進めようという「フリ」をしているにすぎないし、何しろタバコの元締めである財務省が、受動喫煙対策を望んでいません。売上が下がりますからね。
③三年前には公共の場は原則的に全面禁煙にするべきだとの通知も出たが、喫煙所を撤廃した自治体は少ない。
「通知」というか、厚労省の健康局長による「通達」一本ですからね。
これは、全国的な大企業の本部の、○○課の課長が、「身だしなみに気をつけましょう」という通達を支部に出すようなもので、そんなものに従うのはごく一部です。
「全面禁煙にしないと罰する」という「命令」にしないと、意味がないですね。
六本木タツヤ
禁煙大賛成です。東京オリンピック前に全面禁煙にしたいものです。全く別のお願いです。「安倍9条改憲NO!3000万署名推進のアピール」を区内著名人を結集して発表したいと思っています。近くお伺いしてお願いに上がりたいのですが都合のよい日がありましたらお知らせください。なお、区議(日本共産党)の儀武さんにご紹介いただきました。須永勇(豊島9条の会・豊島アクション準備会)℡090-8725-5193
区内在住ではないです。