私はかつて、ストーカーでした。
ニコチンの。
ほんの一時期、「禁煙」に挑戦したことがあります。
その間の心理状況と行動は、まさに
「異常」
と呼べるものでした。
朝から晩まで24時間、「タバコ」のことしか考えられない。
人がタバコを吸っているのを見ると、食い入るように見つめてしまう。
イライラして、仕事にならない。
歯ぎしり、ツバ飲み、貧乏揺すり……。
こんな異常行動をしている私に、ある女性が、
「まるで、タバコのストーカーみたいですね」
と、軽く一言。
この一言が、あまりにも「ショック」だったため、
「今日でタバコやめる」
と宣言し、本当にそのままやめました。
……という話は、「ニコアン・セラピー」にも書きましたので、ご参照ください。
いま思えば、確かに禁煙中の私は、
「ニコチン・ストーカー」
でしたね。
ところで、先日の毎日新聞に、こんな記事が載ってました。
ストーカー:加害リスク減らすカウンセリング 進まぬ受診
ストーカーをカウンセリングで「治す」そうですが、それができるかどうかは置いといて。
ストーカーのタイプというのは、5類型に分類できるそうです。
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◇「SRP」によるストーカーの類型
▽拒絶型…被害者への復讐(ふくしゅう)を望んだかと思えば、関係を取り戻そうとするなど相反する感情を示す。ストーカー行為によって自尊心が救済される場合などに行為が続く。
▽憎悪型…ひどい扱いや屈辱を受けていると感じて起きる。重度の精神疾患が原因の場合も。被害者への支配感と征服感によって行為が続き、自分が被害者であるかのように振る舞う。
▽親しくなりたい型…孤独感や相談できる相手がいないことで発生。被害者は通常、見知らぬ人か知人。被害者に対する恋愛妄想を含む精神疾患によって行為が助長される。
▽相手にされない求愛型…孤独感や性欲が背景。恋愛関係を求めるのではなく相手と会うか性的な関係を求める。通常は短期間だが、被害者の苦痛に無関心な場合などは持続する。
▽略奪型…常軌を逸した性癖と興味を背景に発生。通常は男性が性的興味を抱いた女性を相手に始まり、性的暴行の前兆として被害者に関する情報を知ろうとする場合もある。
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これを見ると、「ニコチン・ストーカー」は、「拒絶型」ですね。
◆タバコをやめることを望んだかと思えば、関係を取り戻そうとするなど相反する感情を示す。喫煙行為によって自尊心が救済される場合などに行為が続く。
いずれにしても、ニコチンという薬物に依存している段階で「薬物中毒」という病人です。
病人が、「我慢や気合い」で禁煙しようとしても、依存心が残っているのだから、ストーカーになるのは当然です。
ニコチンを完全に消し去る、つまり「アンインストール」して、楽になりましょう。