楽天の星野監督といえば、大の「ニコチンおたく」として有名らしいですね。
試合中にもニコチン・チャージするくらいですから、よっぽどでしょう。
そのせいか、現役投手の時代も、パッとしない三流止まりでしたし、
監督になっても、やたら逆ギレして「激怒」している印象しかありません。
あの「激怒」は、やっぱりヤニギレでイライラしていたせいでしょうね。
いわゆる「前近代的」な、過去の人って感じです。
ニコチン有名人としては「ニコチン激怒」というネーミングを授けましょう。
楽天が悲願のリーグ優勝を果たしました。球団創立9年目にして美酒。イバラの道のりだった。球界再編という嵐があった。一旦は近鉄、オリックスが合併するも楽天が“新球団”を名乗り上げた。ところが与えられた選手はオリックスの“あまりもの”。1年目は38勝97敗1分、勝率・281というどん底スタートだった。
田尾安志、野村克也、ブラウンから数えて4代目の星野仙一監督、就任3年目の今年、79勝53敗2分で・598(26日現在)。球団最高勝率を更新中です。
星野監督にとって1988年の中日、2003年の阪神に続き3球団制覇となります。
これって史上3人目の快挙。過去には三原脩さんが巨人、西鉄(現西武)、大洋(現横浜DeNA)で、西本幸雄さんが大毎(現ロッテ)、阪急(現オリックス)、近鉄(消滅)で達成している。名監督の仲間入りだ。しかも、星野さんの優勝年代を見ていただければわかると思いますが、90年代前後、00年代に今年の10年代と何と“3世代制覇”なんですね。これって凄すぎ…。
「中日の時はオレも青年監督っていわれて、選手はみな弟たちみたいだった。阪神時代はオレにとって子供たちの世代やな。楽天か? そりゃ、孫みたいなモンもおるやろ。ハハハ…。オレも長いことやってるわナ」
そんな星野さん、優勝して、たぶん、おいしそうにたばこを薫らしているに違いない。そう、誰が何をいおうが、頑として譲らない愛煙家なんです。
「ン? そんなもん、止められるかいっ。だいたいよ、オレの周りで体のことをいたわってたばこを止めた奴、逆にみんな病気になってるんだ。吸う、吸わないでイライラするのじゃあ、かえって病気にでもなるわい」
独自の理論を振りかざす。「そりゃ体に悪いって事くらいわかってるけど、いいじゃあないの、自分が納得してるんだから…」。喫煙マナーはいいです。人の目につくところではもちろん吸わない。追いやられた片隅で、そっと。
キャンプ地を訪ねたある日、たまたま設置されていた喫煙所には陽が当たらず、風が吹きすさぶ劣悪環境でした。拙稿も止められない症候群なので、一服付けていると星野監督とバッタリ。件の言葉を聞いたのでした。
とはいえ、たばこの本数の増減は勝敗にあるようです。負けていれば、『イライラ=怒りの喫煙』になるところでしょうが勝利はゆったりと。となると今年は快適だったでしょうね。 (産経新聞特別記者・清水満)