私は、スピリチュアルな意味での「言霊」なんてのは信じちゃいませんが、
「ことば」が人間に与える影響というのはあると思いますし、
実際に活用しています。
「ネーミング・コンサルタント」という仕事も、言葉から生まれるイメージや、
その言葉に含まれるパワー、エネルギーを存分に利用するからこそ、できることです。
「ニコアン(ニコチン・アンインストール)」で、クスリにも頼らずカンタンにタバコがやめられるのも、
「禁煙」というネガティブなイメージの言葉を、
「ニコアン」とポジティブに言い換えたこと。
これが、最大にして唯一の「発明」なわけです。
つまり私は、「ニコアン」という言葉を流行させることだけで、
たったそれだけのことで、日本人の喫煙率は下げられると思っています。
さて、問題は「受動喫煙」です。
これもまた、ネガティブな、意味のわかりにくい言葉です。
いつまでも社会や企業での「受動喫煙対策」が進まないのは、
ひとえにこの言葉の「わかりにくさ」から来ていると、私は思っています。
だから私は「ニコアン」の中でも、受動喫煙のことは
「煙のリンチ=ケムリンチ」
と言ってはどうか? と提案しています。
また、最近の時事ネタを取り入れるなら、タバコの煙のことを
「汚染煙」
と言い換え、
「おたくの会社の受動喫煙対策は、充分とは言えない」
というのではなくて、
「おたくの会社では、汚染煙がアンダー・コントロールされていない」
と言ってはどうでしょうか。
たったそれだけのことで、タバコの煙が「他人の命にも関わる」ということが、
(実際、その通りなのですが)
具体的にイメージできるのではないか、と思うのです。
と、こんなことを言っても、受動喫煙対策に血道を上げている
「ニコチン・ヘイト」の人には、通じないでしょうね。
働く人の2人に1人が、他人のたばこの煙を吸わされる「受動喫煙」を職場で体験しているとの調査を厚生労働省がまとめた。
対策をとる企業が増えたことで5年前調査の3人に2人よりは改善したが、いまだに2割近い職場では受動喫煙対策がとられていない。
2012年の「労働者健康状況調査」でわかった。
従業員10人以上の1万3332事業所と、そこで働く1万7500人が対象。
昨年10月末時点で、事業所の69・6%、労働者の56・7%が答えた。