最後の10年をどう生きる? 「ウェルネス経営」で健康寿命と業績向上を目指す – FiNC

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ウェルネス経営とは?

企業が従業員の心と体の健康を重要な経営資源として捉え、その増進に全社的に取り組んでいく新しい経営手法です。

要するに、タバコや肥満をやめさせることで、会社の生産性が上がると言うことですね。

 

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最後の10年をどう生きる? 「ウェルネス経営」で健康寿命と業績向上を目指す – FiNC

 

従業員の健康メンタルヘルス対策に取り組む企業が年々増えている。しかし、メタボリック症候群精神疾患といった多くの課題をなかなか解決できていないのが実情である。

また、転職や起業が当たり前の時代となり、個人が一つの企業に勤め続けるのではなく、自分のキャリアやワークライフバランスを含めて仕事を考えるようになった。若い人材や優秀な人材が次々と退職していくことに悩まされる企業も多いだろう。これまでの企業のあり方では、生産性を高めることが難しい時代となったのだ。

これからの日本の経済力を高めていくには、従業員が健康に、モチベーションを高く持ち続けて働ける環境づくりが必要なのではないだろうか?

本連載では、従業員が元気に過ごせる環境づくりを進めている企業にインタビューし、各社の取り組み内容を紹介していきたい。第1回となる今回は、企業の「ウェルネス経営」を提唱するFiNCの副社長、乗松文夫氏へのインタビューをお届けする。

「健康」を軸に事業展開

――まずは御社の概要について教えてください。

FiNC 代表取締役副社長 乗松文夫氏

われわれはモバイルヘルスに特化したテクノロジーベンチャーで、栄養士・トレーナー・薬剤師・エンジニアなどで構成されているプロフェッショナル集団です。健康増進のために、生体情報(遺伝子・血液)や生活習慣のアンケートといった情報を徹底的に分析して、専門家が一人ひとりにきっちり指導するという仕組みを構築しています。この仕組みを応用して、個人や企業の従業員さまにさまざまな健康プログラムを提供しております。

設立は3年前で、現在は正社員が約50人、インターン生が約50人います。代表の溝口は30歳ですが、副社長の私は前期高齢者である66歳なので、36歳も年が離れています。ベンチャーの中でこれだけ年の差があるというのは珍しいでしょうね。私としては、ウェルネスを標榜する企業の顔として、この年齢でも元気に明るく楽しくいたいと思っています。

――「健康」をテーマに事業を展開されている背景について教えていただけますか?

「健康寿命」という言葉をご存じでしょうか。人の支えがなくても生きられる寿命のことです。日本人の平均寿命は男性で80歳、女性で85歳以上ありますが、健康寿命は男女ともに70代の前半 で、実は、人の手を借りないと生きていけない時間はあまり変わらないんです。特に女性は世界一の長生きと言われていますが、夫を失った孤独などで病気になり、寝たきりになる方が多くいらっしゃいます。

平均寿命と健康寿命の男女比較

――健康な状態でどれだけ暮らしていけるかが重要だというわけですね。

今、この健康寿命を延ばすことが国家的な要請としてあります。医師の視点に立てば”死因”とはがんや心臓病、脳卒中のことですが、公衆衛生学の視点から言うと、そういった病気を引き起こす原因は、人のつながりが無い孤独たばこ肥満にあります。特に肥満は、腰痛や脳梗塞、糖尿病といった、さまざまな病気の原因になります。また、肥満になるとストレスがたまりやすく、精神疾患も引き起こす傾向があります。調子が悪ければ、仕事で失敗が多くなり、人事評価が下がるなど、いろいろな悪影響があるでしょう。かといって、無理に痩せるのはいけません。多くの女性は何も食べないで痩せようとしますが、それは免疫力や筋力が落ち、骨粗鬆症生理不順につながる非常に危険な行為です。

こうした事情から、われわれは、正しい栄養知識に基づいた「健康的に痩せる」ための指導を行っているわけです。

スマホを通じた個人指導

――「健康的に痩せる」とは具体的にどのような指導なのでしょうか?

各種検査に基づき、徹底的にパーソナライズされた解決策を一人ひとりに提供しています。過度なトレーニングや食事制限はありません。個々人の体質に合った、食べる順番やバランス、部屋でできる運動などを中心にサポートしています。

はじめに何百問とある生活習慣のアンケートに答えていただくのですが「この結果の人はこういう傾向があるので、こういう指導を」という情報が指導員に行き渡るようになっています。同じメッセージがスマホに自動的に送られるのではなく、専門家の意見が付加されるシステムですので、受け手からすれば、まるで自分の横に先生がいるような感覚になります。実施してもらう運動は「スクワット10回」「腕を大きく振って歩く」「背伸びを3回する」といった内容で、動画で正しいやり方を伝えています。

――思ったよりずいぶん簡単な運動なのですね。食べ方で差が出るとは知りませんでした。

われわれが提供している「ダイエット家庭教師」は2カ月間のプログラムで、平均6.3kg痩せる実績があります。私も実際にやって5kg痩せたのですが、食べることに関するストレスはまったくありませんでした。好きなものを食べるにしても、食べる順番やちょっとしたバランスによって、血糖値の上がり方、インスリンの出方が変わるんです。糖尿病にまつわるスコアも大幅に改善して、飲んでいた薬のいくつかが必要なくなりました。

業績悪化につながる不健康

――こうしたサービスを個人だけでなく、法人向けにも展開されているのはなぜでしょうか?

心と体の問題は、もはや個人だけに任せておくのではなく、企業組織や社会全体で取り組む喫緊の課題だと考えています。これまでも健康診断の実施や産業医による指導など、いろいろな福利厚生が行われてきましたが、なかなか成果が上がっていません。うつ病になったり休職したりと、パフォーマンス不全の人が増えています。また、高齢従業員比率の増加に伴い、従業員が病気になりがちになっています。経済産業研究所のデータによれば「休職者の多い会社ほど業績が下がる」そうです。

いまの日本は非常に労働生産性が低く、どんどん企業の力が落ちてきているのですが、それには「不健康」が関係していると思います。われわれはこうした社会の課題に対し「ウェルネス経営」の推進を提唱しています。

*  *  *

業績と健康の大事な関係

――御社の法人向けサービスでは、どのような健康指導をされているのですか?

個人向けサービスとの大きな違いは、組織管理者向けの情報提供を充実させていることです。ひとりの専門家がスマホアプリを通じて従業員5、6人のグループを指導するのですが、健康になるためのタスクを実行しているかどうかが、部署別・男女別・年代別などで見えるようになっています。

これまでは産業医の診察を受けて、例えば血圧が高かったら「薬を飲んで運動するんだよ」と言われて終わりでした。言いっ放しでは、本当に全員が続けているか分かりません。われわれは継続の仕組みを考え、従業員が健康になるように動いているかどうかを組織管理者が分かるように可視化しています。

また、一人ひとりに350問のアンケートに答えてもらうことで、徹底的に生活習慣を定量化するのですが、この解析結果も部署別に出しています。それは「あなたの部署では心身の不調による欠勤・遅刻・早退によるロスが1カ月に133時間あります 」といった形で示されます。

――損失を数字で示されると事態の深刻さが分かりますね。

このスコアを、管理者の人事評価に結びつけようと検討されている会社さんもあります。また、ウェルネススコアと業績に相関関係があることが分かってきました。やはり元気で健康な人が多いと、その部門が活性化して業績が上がるということが確実にあると思います。

分析結果では、従業員が頭痛や眼精疲労、腰痛などにどれくらい悩んでいるかという状態も細かく出ますので、この部署は「精神面では元気だけど、肩こりに悩んでいる人が多い」ということも分かります。

――そこまで具体的なら「朝礼で肩を回す」など対策も打てそうですね。

おっしゃるとおりです。われわれは、ヨガの先生や栄養士を講師として派遣するサービスを合わせて行っています。

結果イメージ

ウェルネス経営とCWO

――御社が提唱している「ウェルネス経営」について教えてください。

ウェルネス経営は、従業員の心と体の健康増進を通じて、企業の生産性や業績を向上させる新しい経営手法です。多くの会社は福利厚生を”コスト”として捉えています。かけた費用と成果がつながっていないので、コストとしか思えないのでしょう。しかし、実は非常に関連性があるのです。アメリカでは、1ドルの健康投資は3ドルのリターンになるというデータがあります。病気になってから治療するのではなく、病気になる人が減る効果は極めて大きいです。今年の3月に、副操縦士の精神不調でドイツの飛行機が墜落する事故が起きましたが、従業員が健康でなければ、お客さまを守ったり、よいサービスを提供することはできないでしょう。

われわれはウェルネス経営を推進するために、先日、日本交通、吉野家ホールディングス、リンクアンドモチベーションとともに、「最高健康責任者 Chief Wellness Officer(CWO)」制度の導入を共同で発表しました。

――「CWO」とは、どんな役職なのでしょうか?

CWOは高い立場で、従業員の健康に全責任を持ちます。われわれもCWOを中心に、社内でいろいろな対策を講じています。例えば、毎週水曜日にトレーナーが15分間の運動を指導したり、管理栄養士が料理をふるまったりします。自販機のジュースも、お茶や野菜ジュース、無糖コーヒーなど、健康に良いものです。それから、社内に小腹がすいたとき用の野菜やフルーツのスティックが置いてあるのですが、とても好評です。ちょっとした違いで良いんですよ。それが毎日続けば、長い人生でものすごい差になりますから。また、経営陣たるもの自分が健康でないのに会社を引っ張っていって良いのかと考え、ウェルネススコアを幹部昇格の指針にしようと検討しています。

FiNCでは2015年3月にCWOを設置しましたが、施策のほとんどはこれを機に創りあげたものばかりです。もともと健康への意識は高い会社なのですが、責任者がいるといないでは、具体性が全然違いますね。

世界を元気にしたい

――最後に、今後の展開について考えていらっしゃることを教えてください。

今後は、ライフスタイルに関して交流できるSNSの開設や、きちんとした裏付けのあるサプリメント、水、お弁当などが買えるFiNCストアの充実などを進めていきます。また、レストランと提携して、栄養のバランスに気を付けたメニューの認証なども行いたいと考えています。われわれは「健康」を軸に大きなプラットフォームを構築しましたので、あらゆる生活のシーンに貢献できる広がりがあります。

そしてゆくゆくは、ITを駆使した地域包括ケアをしようと考えています。過疎地に住むお年寄りが「一人で寂しく暮らしている」こと自体、健康寿命を縮めています。こんな事態を解消するためには、家に居ながらにして、あたかもそこにいるように友達と会えたり、運動ができたり、パーソナルドクターのアドバイスを受けられたりするようなサービスが必要です。

規制が多く難しい面もあるのですが、2020年までの実現が目標です。どんな場所であれ、一人ひとりが元気な生活を送ることができる、そんな社会を、日本だけでなく世界に広げていきたいと思っています。

FiNCオフィスの入口にて

 

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