「無煙たばこに難癖つけるのはおせっかい」池田教授が憤った相手とは?

いわゆる「受動喫煙 防止対策」

つまり、ニコチンおたくが空気中に撒き散らす「汚染煙」を、なるべく吸わないようにしよう。

という運動のことです。

しかし、日本から、タバコの「汚染煙」がなくなることは、決してありません

つまり「受動喫煙の被害」がなくなることは、あり得ないのです。

もしも、仮に、日本から「汚染煙」をなくすことができるとしたら?

同時に、日本から、あらゆる「犯罪」がなくなっていなければおかしいのです。

この日本から、犯罪を「ゼロ」にすることはできますか?

それはさすがに、ムリですよね。

なぜなら、人間が生きている限り、「犯罪」は必ず起こるからです。

 

同様に、学校から「いじめ」を無くすことも不可能です。

家庭から「暴力」を無くすことも不可能です。

部活から「体罰」を無くすことも不可能です。

犯罪も、いじめも、暴力も、体罰も、そして「煙の暴力」も。

これは、人間のDNAに刷り込まれた「本能」だからです。

 

実際、犯罪を犯すとき、人間はとってもドキドキ・ハラハラして、成功したらスカッとします。

自分より弱い人間をいじめるときも、胸の奥がスッとします。

家族に暴力を振るったり、部活で体罰を振るうなど、反抗できない人間をいたぶるのも、楽しくて仕方ありません。

それが人間です。

それが私たちです。

それを否定することはできないし、無くすこともできません。

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だから、タバコを吸う人は、全員が

犯罪

いじめ

暴力

体罰

の、「手段」としてタバコを吸って、楽しんでいるのです。

タバコから出る「汚染煙」を、赤ちゃんや子ども、妊婦や老人に吸わせて、苦しませるのが楽しいのです。

場合によっては、相手が死ぬかもしれませんが、そういう「犯罪」のスリルを味わいたいのです。

 

道を歩きながらタバコを吸って、他人の服に焼けこげを作ったり、子どもの顔に火を押しつけたりするのが、楽しくて楽しくて、仕方がないのです。

火の点いたタバコを投げ捨て、人が困るのを見て、面白くてしょうがないのです。

 

いじめ、暴力、虐待、犯罪。

ニコチンおたくは、タバコを吸うことで、そういう人間的な欲求を満たしているのです。

で、そういう「楽しみ」を、取り上げられそうになったら、彼らはどうしますか?

そう、「怒る」のです。

この文を書いた、池田清彦・早稲田大学教授のように。

 

彼は言います。

【それにしても、最近の日本は「健康」「安全」「環境」という錦の御旗を振りかざして他人の楽しみを邪魔する人が増えてきたような気がする。】

ここで言う「他人の楽しみ」とは、

汚染煙を撒き散らして他人を咳き込ませたり、

人が食事しているときにタバコを吸って嫌がらせをしたり、

歩きながらタバコを振り回して、人にやけどをさせたり。

そういう「楽しみ」を奪ってはいけないよ、と言ってるわけです。

 

まさにこれこそ、正直な「人間」だと思います。


「無煙たばこに難癖つけるのはおせっかい」池田教授が憤った相手とは?

喫煙者だったという池田清彦・早稲田大学教授は無煙たばこの登場を歓迎しているというが、揚げ足を取るような提言をしたある団体に苦言を呈する。

*  *  *
JTが禁煙たばこ「スヌース」の販売を始めたようだ。私は今はたばこを吸わないけれど、20歳代の頃は日に80本も吸っていたので喫煙者には寛容である。私自身は隣でたばこを吸う人がいても気にならないが、世の中にはたばこの煙が嫌いな人もいるので、分煙はした方がいいと思う。無煙たばこは分煙の必要がないので、いいアイデアだ。でもきっと難癖をつける奴がいるだろうなと思っていたら、やっぱりいた。日本学術学会が、無煙たばこは口腔がんや揮発成分による受動喫煙のおそれがあるとの緊急提言を公表したという。「浜の真砂は尽きるとも世にアホの種は尽きまじ」を地で行くような話である。

私の学生時代の友人に極端にアルコールに敏感な男がいて、自分で酒を飲まなくても酒席にいるだけで顔がほんのりと赤くなった。世の中には、酒のにおいを嗅いだだけで具合が悪くなる人もいることは確かだから、日本学術会議は、酒には揮発成分が含まれているので受動飲酒のおそれがあるとの提言も同時に行ったらどうかしら。ついでに、私は満員電車の中で化粧がきつい女の人が隣にいると気持ち悪くなるので、受動化粧禁止の提言も行ってもらいたい(冗談だよ)。

それにしても、最近の日本は「健康」「安全」「環境」という錦の御旗を振りかざして他人の楽しみを邪魔する人が増えてきたような気がする。他人の楽しみを邪魔するのだけが楽しみってどんな人生なんだろうね。他にやることがないのかしら。可哀想な人たちだ。

どんな行為もメリットとデメリットがある。たばこもデメリットばかりでメリットが全くなければ、愛好者がこんなに沢山いるはずがない。エレベストに登るのはたばこを吸うよりはるかに命を危険に晒す行為である。しかし、命を懸けてもエレベストに登りたい人に登るなという権利は誰にもない。たばこが健康に悪いと思えば、自分だけ吸わなければ、それでよいではないか。何で他人の行為にまでよけいなおせっかいを焼くのかしら。人には愚行権があって、他人の自由を侵害しない限り、傍から見てどんなにくだらない行為でも、本人が楽しければ何の問題もないのだ。はっきり言って一番体に悪いのは、たばこを吸うことでも酒を飲むことでもなく年を取ることだ。いずれ人は死ぬのだから、どう生きようと本人の勝手だ。

日本学術会議も国民の健康を心配するのであれば、福島第一原発の放射能汚染水の垂れ流しを止める方途について、政府に緊急提言したらどうですか。こっちの方がよほど緊急だろうに。

※週刊朝日  2013年9月27日号

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