【ニコアン・トリガー】とは?
聞いただけで、ニコチンをアンインストールできる「言葉の引き金」。
つまり、「タバコがやめられる」ワンフレーズのことです。
今日はこれ。
「煙草をやめるなんてのは、意志の弱い奴がやることですよ。」
これは、まさしくその通りです。
喉頭ガンになって、75歳で死んだ立川談志が遺した名言。
落語会の「天才」とまで呼ばれた自分が、まさか落語家にとって「命」というべき、声を奪われて死ぬとは、さぞかし無念であったでしょう。
だからこそ、芸人としては、こう言って「ギャグ」にするしかないのです。
「煙草をやめるなんてのは、意志の弱い奴がやることですよ。」
言うまでもなく、これは「ギャグ」です。「皮肉」です。パラドックスです。
そして、ギャグなのに、皮肉なのに、パラドックスなのに、奇しくも「ニコアン」の本質ともつながっています。
そう、タバコというのは、「あきらめて」やめるものなのです。
自分の美学とか、意地とか、こだわりとか。
そういうものを「曲げて」こそ、やめられるのです。
つまり、「意志が弱い」からこそ、タバコをやめることができるのです。
しかし、変に意志が固く、人の言うことを聞かないような意固地な人は、タバコをやめることができません。
そして結局、死ぬときになって、後悔するのです。
立川談志だって、ひとりぼっちでいるときは、後悔の涙を流したに決まってます。
それを明らかにしないのは、芸人だからです。
芸人が、本当の本音を人に聞かせるわけが、ないじゃないですか。