「動物愛護団体の会合に、毛皮のコートを着てくるやつ」
こういうギャグはマンガの世界だけかと思っていたら、現実にもあるんです。
「世界禁煙デーの日に、JTの服を着て吸いガラひろい」
が、これにあたります。
広島市と周辺市町のたばこ販売店でつくる広島たばこ販売協同組合(中区)は31日、南区のJR広島駅南口周辺で清掃活動をした。
組合員と日本たばこ産業(JT)広島支店(中区)の社員計約20人が参加。
火箸やほうきを手に約40分間、路上に落ちたたばこの吸い殻や紙くず、空き缶などを集めた。
全国たばこ販売協同組合連合会が定める全国統一美化週間(5月30日~6月5日)に合わせた活動の一環。
林家三平じゃないですが、どこが面白いか説明しましょう。
まず、日本も批准している、たばこを規制する「FCTC」という国際条約では、
「タバコそのもの、タバコ会社、いっさい広告宣伝してはいけない」
と定められています。
ところが、日本ではそれがちっとも守られていません。
そこに、今年の「世界禁煙デー」のテーマはまさに「タバコの宣伝を規制しよう」でした。
ところが、これが日本だけ、
「タバコが健康に与える影響に気をつけよう」
に差し替えられてしまいました。
そして、世界禁煙デー当日、ヌケヌケとJTの服を着て、路上の吸い殻を拾うという「売名行為」をやってるわけです。
やらされてる人たちは、もちろんそんなことは知らないでしょうね。
また、わざわざ「世界禁煙週間」と一日だけずらして、「全国統一美化週間」なんてアンチ・キャンペーンを張るという面白さ。
こういうバカバカしい争いを見るたびに、タバコやめて本当によかったと思います。