IOCで安倍総理が、
「福島第一原発はコントロールされ、汚染水も完全にブロックされている」
という趣旨の発言をしました。
これを聞いて、
「なら安心だね!」
と思う人は、ほとんどいないでしょう。
普通に、常識で考えて、
海の中に流れ出しちゃったものを「コントロール」したり、
「完全にブロック」するなんて、
できるわけがないからです。
プールとか、風呂桶なら別ですよ。
海ですよ。
海の中に、たとえ一滴でも放射性物質が流れ出せば、
その海域全体をコンクリートで封鎖でもしない限りは、
海流に乗って世界中の海を巡るだろう、ということぐらいは、
小学生にだって想像がつくはずです。
また、たとえ仮に海を封鎖したって、水蒸気に乗って雨になっちゃえば、同じことですからね。
つまり、量や程度の差こそあれ、いったん海に流れ出した放射性物質、
「汚染水」をブロック、コントロールできるなんて、
よっぽどのバカでも信じるわけがないのです。
ところが、これとほとんど同じようなことを、
モロ信じちゃってる人たちもいます。
それは、
日本全国の「飲食店」の店長や、経営者です。
その中でも、自分のお店の中を、
「分煙」
にしている人たち。
つまり、
「完全禁煙」
ではなく、
「部分的に喫煙可」
にしている人たちです。
たとえば、お店の中に「喫煙室」を儲けたり。
または、お店の外に「喫煙所」を儲けたり。
あるいは、お店の中を、「喫煙席」と「禁煙席」に分けたり。
これによって、タバコの煙という
「汚染煙」
を、
「コントロールしています。」
「完全にブロックしています。」
と、言っているのです。
あの~、「空気」ですよ?
水じゃなくって、「空気」ですよ?
海水でできないことが、空気でできますか?
海水の中に、一滴でも「汚染水」が流れれば、
それはどうやっても世界中に広がりますよね?
そして、今度は「汚染煙」ですよ?
それが、ちょっとでもお店の空気に混ざったら?
それは、店内をくまなく回りますよね?
たとえ、店内に喫煙室を作ろうが、店外に喫煙所を作ろうが。
ましてや、お店の右と左で「喫煙席」「禁煙席」を分けようが。
誰かが一本でもタバコを吸えば、空気はつながっているんですから、
お店の中の空気中を、流れていきます。
もちろん、量とか、害とかの差はあります。
でも、それを
「コントロールしています。」
「完全にブロックしています。」
というのは、日本の総理と同じく「ウソ」だと言っていいでしょう。
ちなみに。
原発の「ウソ」を言わせているのは、経済産業省ですが。
タバコの「ウソ」を言わせているのは、財務省です。
つまり、
「分煙」
を取り入れている飲食店は、
「財務省の手先」
と言っても、まったく問題ありません。
お客の命より、税金のほうが大事なのです。